本館保存修復事業への想いと願い

社会福祉法人滝乃川学園 理事長 吉村庄司
社会福祉法人滝乃川学園は、社会福祉基礎構造改革という大きな社会福祉事業の転換期において、また21世紀への新しい出発にあたり、法人事業の拡充を図りたいと考えています。
現在の法人事業は、知的障害児施設、知的障害者更生施設、生活寮援助センターおよび生活寮(15寮)、国立市心身障害者(児)緊急入所の受託等ですが、昨年より滝乃川学園21世紀事業として地域福祉と福祉文化への貢献策を検討してきました。
その一つが、1928年(昭和3年)に建設された滝乃川学園を永久保存し、創設者である石井亮一・筆子記念館(仮称・以下、石井記念館と略称)として活用することにより、共生の社会づくりを目指す21世紀の福祉文化事業の発展に貢献したいとするプロジェクトです。(写真は1930年の滝乃川学園本館です。)

私たちは、知的障害のある人びとのために教育と福祉と医療による総合的な支援事業を創設した石井亮一と筆子が後世に残した滝乃川学園を人間性(「最も小さい者」に献身するというイエス・キリストの教え)を中心にすえた開拓性・創造性・研究性という創設者の精神的なシンボルとして保存し活用することで、21世紀における知的障害福祉事業の新たな発展を導く福祉文化の発信地としたいと考えています。
また、現在の知的障害者福祉協会の歴史が、1934年(昭和9年)にこの本館講堂で開催された「精神薄弱児愛護協会」設立総会からはじまることを考えあわせますと、私たちは社会福祉法人として、滝乃川学園本館を日本の福祉文化財として後世に残し、伝えることの責任を強く自覚するものです。
2001年(平成13年)4月
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